足利事件

つむぐ

2008年05月03日 17:19

明日4日(日)午後6時からのよみうりテレビ「バンキシャ」

明後日5日(月)午後4時からのよみうりテレビ「日本を動かすプロジェクト」




この二つの番組の中で

1990年5月、栃木県足利市で起こった
「幼女誘拐殺人事件」、いわゆる足利事件について
報道されますので、お時間の許せる方はごらんになってください。




足利事件の犯人として逮捕され、
現在、千葉刑務所に服役している
菅家利和(すがや・としかず)さんは

無実です。

この事件を私が知ったのは今から13年前の1995年でした。
事件から5年が経過していました。

その後、事件のあった足利市内の現場で行われた
菅家さんの無実を信じる人たちによる現地調査に何度も参加し、
また、弁護士さんによる学習会にも参加し、

そして、東京拘置所に閉じこめられていた
菅家さんご本人に面会をして、

菅家さんの無実を確信してきました。

しかし、裁判では今年2月13日、宇都宮地裁は再審請求を棄却しました。

菅家さんの気持ちを考えると心が引き裂かれる思いです。

ただ、日本テレビ系列の報道番組「バンキシャ」が
足利事件の矛盾や問題点、おかしいところに焦点を当て始めてくれました。


幼稚園バスの運転手として働いていた菅家さんが突如、
幼女誘拐殺人事件の犯人にされてしまったのです。

えん罪なんて、自分には関係ないと思っている方が圧倒的だと思いますが、
最近、電車の中で痴漢行為の犯人にでっち上げられた男性の事件があったように、

いつ、自分の身に降りかかってくるかわかりません。

社会のいろんな問題から避けて生活するって、楽かもしれません。
私たちの隣で起こっている問題に無関心でいるって、余計なこと考えないですむから楽かもしれません。






でも、楽の後には


「苦」が待っているかも・・・。


マルチン・ニーメラーというドイツのプロテスタント(1892~1984)が、ナチスが行った数々の弾圧を傍観し、自分たち神学者にその手が伸びるまで行動を起こさなかった事を悔やみ、下記の有名な言葉を残しています。



はじめにやつらは共産主義者に襲いかかったが、私は共産主義者ではなかったから声をあげなかった。

つぎにやつらは社会主義者と労働組合員に襲いかかったが、私はそのどちらでもなかったから声をあげなかった。

つぎにやつらはユダヤ人に襲いかかったが、私はユダヤ人ではなかったから声をあげなかった。

そして、やつらが私に襲いかかったとき、私のために声をあげてくれる人はもう誰もいなかった。