毎日新聞に記事掲載
薬害肝炎終わっていない
県内の患者・家族ら
恒久対策求め署名活動
【草津】
汚染された血液製剤や集団予防接種などで感染が広がった肝炎問題の恒久対策を求め、県内の患者や家族らでつくる「滋賀肝臓友の会」がこのほど、草津市渋川のJR草津駅前で、署名活動をした。
同問題を巡っては先月28日、C型肝炎患者らが国と製薬会社に損害賠償を求めた「薬害C型肝炎訴訟」で、原告団と被告企業の一つ、田辺三菱製薬(旧ミドリ十字、大阪市中央区)が和解合意書に調印。国とはすでに和解し、02年から続く訴訟は終結に向かっている。
しかし、カルテなどで投与を証明して原告になれたのは、全国350万人とされる肝炎患者のうち1000人程度。国との和解で成立した被害者救済法の対象は原告のみで、大半の患者は治療費助成しか受けられず、実施期限の2014年度以降は助成が続くかさえ不透明だ。
このため、同会は恒久対策の法的根拠となる「肝炎対策基本法」の制定を求め、先月から国会へ提出する署名集めをスタート。草津では会員ら8人が「肝炎問題は終わっていない」などと訴えてチラシを配り、約100筆を集めた。署名の協力、入会などは同会(077-522-8611)。