対馬丸の子どもからあなたへ

つむぐ

2009年06月25日 16:30








対馬丸のこどもからあなたへ


ときどきでいいのです
どうかわたしたちのことを思いだしてください
あなたは海へ行くことがありますか?
その水は、私たちの眠るあの悪石島の海へつながっているのです


真っ白い雪や大きな汽車
そして、真っ白いご飯にあこがれ
まるで修学旅行にでも行くように船に乗ったわたしたちは
アメリカの潜水艦の攻撃を受けて沈められました


炎と水
たくさんの子ども達の、そして大人達の悲鳴
想像できますか?
なぜ?
わたしたちは、そんな目にあわなければならなかったのでしょう


わたしたちは、生きたかった
おいしいものを食べたり
思いきり遊んだり
大人になって世の中で自分の力を試したり
すてきな相手にめぐり会ったり
わたしたちは、生きたかった


なぜ、それが許されなかったのでしょう
なぜ
ああ、でも海の底にいるとよく聞こえるのです
今も世界中のあちこちで子ども達が悲鳴を上げています
なぜ  なぜ  なぜ



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24日、ツアーの最終日、朝一番に1944年8月21日、疎開先に向かう教師や児童ら1788名を乗せた対馬丸は米軍のボーフィン号からの魚雷攻撃を受けて沈没し、1400名以上が亡くなった。この事件を風化させることなく、後世に伝えていこうとの趣旨でたてられた「対馬丸記念館」を見学した。


館内の出口あたりに書かれている詩を書き出してみました。


こういう悲しいことが実際にあったということを決して忘れてはいけません。
沖縄が大好きって言う、あなた。あなたが泳ぎ、はしゃぐ海で子ども達が息絶え、
何とか近くの島にたどり着いても、断崖絶壁が迫り、はい上がることすらできずに亡くなっていった子ども達がいたことを忘れないでください。