一編の投稿を読んで
11月5日付の沖縄タイムスの読者投稿欄に次のような投稿を見つけました。
「先頃行なわれた「県民大会」に対して心ないひぼう・中傷を浴びせる一部本土マスコミや知識人たちがいる。私たち沖縄の人間の人情味あふれる部分だけを本土の人たちに紹介し、都合の悪い部分はできるだけ伏せようとする。こんな不公平な地方の紹介の仕方はないではありませんか。それぞれ日本各地には種々な地域が抱える問題があります。なぜに私たち沖縄だけが真の姿が正確に本土に伝えられず、「癒し」の地などという一面的な部分だけの紹介の仕方をするのか実に不可解です。
あれだけの数の人が集まった大会を数を水増しして発表した、だとか地元マスメディアにあおられた沖縄の人たちだのと。私たちウチナーンチュの主体性を否定し、日本本土的な枠内でのみ許される「沖縄人像」を描き出そうとする。そういった人たちに対して本当の沖縄の人間の真の姿を切に訴えていくのは大切なことであり、沖縄から日本の今の姿を正していくことにもなりはしないでしょうか。(那覇市 パート 男性40歳)
これを読んで、先日3日の土曜日、草津駅前で定例の「辺野古に基地はいらない滋賀行動」として街頭宣伝(といっても、横断幕を張り出して、辺野古の現状を訴えるビラを配るだけでしたが・・)をやりましたが、そのときに、「9・29教科書検定意見の撤回を求める県民大会」の11万6000人参加を報じる琉球新報の見開きをも展示していたんですが、それを見て30代ぐらいだったか、男性が「それ、2万人だったんでしょ」と吐き捨てるように言って、通り過ぎていかれました。
日本軍による沖縄住民への集団自決強要がなかったとする高校の歴史教科書の記述を変えることは、なにも沖縄だけの問題ではありません。その教科書を使って「日本全土」の高校生が間違った歴史を教えられることになるのです。
日本軍による集団自決強要はなかったとどうしても言いたい人たちは、11万6000人という、ものすごい人たちの怒りに恐怖を覚えているからこそ、反論にも値しない「集会参加者は4万3000人→2万人→そして最後には1万2000人」だと言い張り続けています。
沖縄で起こっていることを沖縄だけの問題だと切り縮めて考えることはおかしいと思います。
辺野古や高江で米軍再編のもとで行なわれようとしている基地建設を許せば、
次は私たち滋賀県にある「あいば野基地」への地対空誘導弾パトリオットの配備が待っています。
世の中で起こっていることに耳を澄まし、目をこらしていけば、自分のこととして考えられると思います。