科学の名による冤罪・足利事件

2008年06月30日









































1990年5月12日、土曜日の夕方、栃木県足利市内のパチンコ店駐車場から4歳の女の子が失踪し、翌朝、渡良瀬川運動公園の南側河川敷で遺体となって発見されました。


また川の中から泥にまみれた被害者の衣類が発見され、その中の半袖下着からごく微量の精液斑を発見。その部分を血液検査した結果、血液型はB型と判明しました。


足利では過去にも3件の幼女殺人死体遺棄事件が起きていて、市内のB型独身男性を対象に大々的な捜査が展開されました。


そして、約半年後、栃木県警はB型だった菅家利和(すがや・としかず)さんを犯人視し、刑事が尾行して彼の捨てたゴミ袋を拾い、中に入っていたティッシュを勝手に押収して、被害者の半袖下着とともにDNA鑑定。鑑定が一致したとして、1991年12月1日、任意同行の上、自白を強要・逮捕したのです。


1993年7月、一審宇都宮地裁、有罪無期懲役判決。

1996年5月、二審東京高裁、控訴棄却。

2000年7月、最高裁、上告棄却。

2002年12月、宇都宮地裁に再審請求。

2008年2月、同地裁棄却決定。


どの裁判所もDNA鑑定が一致したことを重視して、現地調査さえ行わず、事実調べをほとんど行わないまま、不当な判決を下したのです。


すぐに菅家さんと弁護団は東京高裁に即時抗告を行いました。




「菅家さんと真犯人のDNA鑑定が一致していない」という重大な新証拠、「遺体は扼死ではなく、水死である」という重大な新証拠を提出し、「DNA鑑定の再鑑定の実施」を強く要請しているのにもかかわらず、宇都宮地裁は再審棄却決定を下したのです。




地元、足利市を中心に「菅家さんを支える会・栃木」が菅家さん不当逮捕直後から支援活動を展開し、東京でも「菅家さんを支える会・東京」が発足され、支援活動が展開されてきました。


来る7月6日、東京で「足利事件の再審無罪を求める東京集会」が開催されます。


日時・・・7月6日(日) 14時開始
会場・・・豊島区立勤労福祉会館


ぜひぜひ足利事件に注目してください。





画像の「冤罪FILE」 8月に発行される第3号に足利事件が掲載されます。

ちなみに、滋賀県で起こった「日野町事件」も。


日本テレビが長期的に足利事件を追い続けて報道されています。



Posted by つむぐ at 06:30│Comments(2)
この記事へのコメント
はじめまして。こんばんは。

プロフィール拝見いたしました。
暑い日が続きますが、お体は大丈夫でしょうか。
お大事になさってくださいね。

わたしは先日、足利事件のことをテレビで知りました。
いま現在も、菅家さんが牢屋の中にいると思うと、
気の毒でなりません。
ひじょうに憤りを感じます。
Posted by m at 2008年07月05日 00:49
mさん
はじめまして。
コメントをいただいていたのに、お返事がかなり遅くなって申し訳ないです。
足利事件に関心を持っていただいて光栄です。
何度も何度も菅家さんの「自白ルート」を自分の足で歩いて、検証しました。
時間的なことや目撃者、犯行場所、殺害方法などどれ一つとっても矛盾していて、菅家さんの無実、無罪が立証されます。
今後とも、足利事件についても書いていきますので、よろしくお願いします。
Posted by つむぐ at 2008年07月09日 20:54
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