原点

2008年09月14日

8年前、自分の意志で沖縄を駆けたときに、立ち寄った沖縄島最北端の辺戸岬。


ここに建てられている「祖国復帰闘争碑」。


その碑文を読んで、沖縄を見る視点が変わった。






吹き渡る風の音に 耳を傾けよ


権力に抗して復帰をなし遂げた大衆の乾杯の声だ

打ち寄せる 波濤の響きを聞け


戦争を拒み平和と人間解放を闘う大衆の雄叫びだ


鉄の暴風やみ 平和のおとずれを信じた沖縄県民は


米軍占領に引き続き 一九五二年四月二十八日


サンフランシスコ「平和」条約第三条により


屈辱的な米国支配の鉄鎖に繋がれた


米国の支配は傲慢で 県民の自由と人権を蹂躙した


祖国日本は海の彼方に遠く 沖縄県民の声は空しく消えた


われわれの闘いは蟷螂の斧に擬された


しかし独立と平和を願う世界の人々との連帯であることを信じ


全国民に呼びかけ 全世界の人々に訴えた


見よ 平和にたたずまう宜名真の里から


二七度線を断つ小舟は船出し


舷々相寄り勝利を誓う大海上大会に発展したのだ


今踏まえている土こそ


辺戸区民の真心によって成る 天の大焚火の大地なのだ


一九七二年五月十五日 沖縄の祖国復帰は実現した


しかし県民の平和の願いは叶えられず


日米国家権力の恣意のまま 軍事強化に逆用された


しかるが故に この碑は

喜びを表明するためにあるのでもなく


ましてや勝利を記念するためにあるのでもない


闘いをふり返り 大衆が信じあい


自らの力を確かめ合い決意を新たにし合うためにこそあり


人類が 永遠に生存し


生きとし 生けるものが 自然の摂理の下に


生きながらえ得るために警鐘を鳴らさんとしてある



Posted by つむぐ at 16:58│Comments(2)
この記事へのコメント
こんにちは~ つむぐさん。

ほんとうに「原点」、此処に綴られた一文の、格調の高きこと。
それは、おそらく血を吐く・・・「魂」の言葉をきくからだろう・・・

真実を いつも純粋に書き、行動される、つむぐさんは「良心」
だと、つねづね思っています・・・・。

人間が生きる「原点」たしかに ここにありますね~。 
Posted by at 2008年09月17日 13:23
風さん
ごぶさたしています。
この碑文、読めば読むほど鋭いものがあります。
原点、おおげさかもしれませんが、日本から見る沖縄の間違いに気づかされたきっかけです。
Posted by つむぐ at 2008年09月18日 17:20
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