再考。。沖縄

2009年12月17日


再考。。沖縄



2009年04月21日の記事を再度掲載します。




>>なぜ、そう沖縄好きに反応するのですか?
なぜ、そこに基地問題や戦後問題を重ねるんですか?
好きという個々の個人的感情部分に入ってくるのはおかしいですよね。
見方をかえれば、、
観光業があるから沖縄は経済的にもまだまだマシなんじゃないですか?
沖縄好きがどんどん増えていいんじゃないですか。
そんな頭デッカチなことばかり言ってるから、沖縄の未来がみえないんですよ。
沖縄の文化が好きになるのも、空や海が好きになるのもいいんじゃないですか。
そこに基地問題を忘れてくれるなあー的なことを言われても正直。。。
本当にあなたは政治団体さんなのですか。


もう一人、私の沖縄好きに反論する人がいましたね。つむぐさんとかいう人にも伝えておいてください。気が合う人たちで沖縄好きをやっつけろーみたいに団結してください(笑)<<




↑↑↑↑↑
こんな書き込みをされていた方がおられました。
いまはすでに削除されていますが、たとえ数時間でも8000万人が利用するネット上に公開されていました。



皆さんはこの書き込みについて、どんな感想をお持ちになりましたでしょうか。



ま、そう呼びかけても、ほとんど返ってこないのが現状です(苦笑)。
沖縄のことが記事にされるとき、必ずと言っていいほど
観光地=沖縄でしかありませんから。



さて、このやりとりの背景は、このブログ主さんが「沖縄が好き」と書き込まれていたので、一般的なコメントを差し上げました。
曰く、「沖縄が好きって言うときの沖縄には基地の問題やそこから起こる事件・事故は入っていますか」と。



すると、「南部の戦跡をまわったりしたこともあります」みたいなお返事でした。



その後、私が常に書いている「ガイドブックや旅行会社が切り売りした沖縄だけを沖縄だと自分勝手に決めつけ、基地と隣り合わせに生活している人が住む沖縄も見ないといけないのではないだろうか。日常的に危険と隣り合わせにある沖縄の現実も見ないとダメなんでは」みたいな感じで書き込んだところ、そのブログ主さんはご自分を個人的な標的にして、書き込まれたと勘違いをされて、次の書き込みをされました。




>>沖縄好きで何が悪いん??
好きなもんは好きやん。
好きとも言ったらあかんのか?
そうかい。
なら沖縄大嫌いとでも言えばいいんかい。
(略)
沖縄好きで何が悪いねん。意味分からんど!<<




キレておられるのが、読みとれます。


でも、なぜ逆切れされるのかが、私の方が『意味分からんど!』です。


そして、この書き込みに対して、はる。さん がコメントを書かれました。



「沖縄大好きと言っている方を非難する気は毛頭ありません。好きと感じてくれて、出身の人間としては嬉しいことです。
ただ、ガイドブックや観光業者に切り売りされている景色の他に、戦争に繋がる基地の傍で家庭を持ち、子を育てている現実があることを知ってほしくて、私は沖縄を記事にしています。(略)
もちろん価値観はそれぞれです。ただ、好きと思ってくれるなら、この苦しい現実を無関心で素通りしないでいただけませんか?こんな小難しい嫌な場面も含めて沖縄なんです。切り売りされた景色だけを、使い捨てのようにしないでほしい。それが私の想いです」と。


私は「沖縄大好きさん」を否定したり、非難したりはしていません。私自身も沖縄の自然や文化、料理が好きだし、新基地建設に反対している辺野古に座り込みに行ったり、慰霊の日に南部を巡ったりするために沖縄に行くたびに、那覇空港に着いたら、言葉では表現のしようのないような感情になるし、逆に那覇空港から滋賀に帰るときは、なんかこう「またくるからなっ」て感じてしまいます。


ただ、沖縄=観光地としてしか宣伝されない、情報が流されていない現実もわかりますが、旅行に行くときはガイドブックをあれもこれもひっくり返したり、ページを何度もめくったり、ネットで調べ尽くすエネルギーをお持ちなのに、基地のこと、昨日ではないけれど、ついこの間起こった戦争についての情報は最初から関心を持たないというのはどうなんでしょう。
しかも、いまも基地があり、それによって様々な人権侵害や事件・事故が起こっているのに。そしてそれは沖縄で生活している人だけに降りかかっている問題ではなく、観光地=沖縄をエンジョイする私たちにも降りかかってくる問題なんだということを、もうそろそろ気がついてもいいんじゃないでしょうか。




まずひとつずつ応えていきたいと思います。


>>なぜ、そう沖縄好きに反応するのですか?<<


私も沖縄の自然や文化、料理などなどが好きだし、関心があるからです。
私が沖縄に関心を持ったのは9年近く前で、まだ日が浅いんですが、沖縄のことを知れば知るほど、忘れてはいけないこと、つまり、戦争、基地、戦跡、事件・事故などがいっぱいあることをウチナーンチュから指摘もされたし、自分自身でもそう思ったからです。



だから、私を含むヤマトゥンチュが「沖縄大好き」って言ってしまう「沖縄」には、基地問題などが入っていますかと、他のブロガーさんにもおたずねしてきましたし、これからもおたずねするつもりでいます。だけど、「沖縄好き」の人を否定したり、非難したりしていません。私にはそんな資格も権利もありませんから。いっしょに沖縄のことを考えていけたらと思っています。



>>なぜ、そこに基地問題や戦後問題を重ねるんですか?<<


私の知人の多くのウチナーンチュは日頃から、「ガイドブックや旅行会社の宣伝する沖縄だけが沖縄じゃない」「ヤマトゥンチュが沖縄大好きなんですって声をかけてきたら、私は沖縄が嫌いですって応える。その人の好きって言う沖縄には沖縄の苦難の歴史や基地あるが故の事件・事故なんて、これっぽっちも入っていないし、イメージされていないから」「沖縄のイメージは青い海であり、青い空であり、白いビーチであり、美味しい料理であり、三線の音色であり、勇壮なエイサー」「米軍によって支配され、無権利状態が、治外法権の状態の中でどれだけ苦しい思いで生活してきたかなんて想像していないし、戦跡巡りをしたって、戦争は過去のことだと勝手に片付けていたり、沖縄はかわいそうです」なんて平気で言うことが信じられないとおっしゃっています。



「大好きな沖縄」の中に、私たちはどれほどの割合で「基地問題や戦後の問題が入っていますか」。
例えば、沖縄自動車道で北の方へ走っていくと、最後のサービスエリアである「伊芸SA」で多くの方々がトイレ休憩をされます。しかし、その場所はSAを取り囲む米軍キャンプ・ハンセンの実弾演習による流れ弾がトイレに打ち込まれた場所でもあることをどれくらいの方が認識されているのだろうと思います。
私はそれを知ったとき、「伊芸SA」にトイレ休憩で立ち寄ったとき、いつも、SAを取り囲んでいるフェンスの方が気になって仕方ありません。



事実、自動車道沿いには「流れ弾注意」のデッカイ看板が立てられています。その情報を私たちがどれほど目にしたり、耳に入れたりしているかですが、悲しいかな、私の周りの「沖縄が好き」って言う方々も、関心がないか、かなり薄いというのが本当のところです。



私たちが好きって言う沖縄には、避けることができない基地問題や戦後問題が歴然としてあるのです。



例えば、私たちが沖縄島をレンタカーで気分よくドライブしているとき、「Yナンバー」の米軍関係者の運転する車に追突され、けがを負ったり、最悪命を失うような事故に遭っても、加害者の米兵が「公務中」だと言えば、何の罪にもならない現実があることを知ると、基地問題や戦後問題とは切っても切り離せない問題だと思うのですが、違いますでしょうか。




>>好きという個々の個人的感情部分に入ってくるのはおかしいですよね。<<


それはそうです。
私は個人的な感情には立ち入っていません。
重ねて言いますが、沖縄が好きって言う方を否定したり、非難したりしていません。
ただ、好きって言う中身が知りたいだけです。



>>見方をかえれば、、
観光業があるから沖縄は経済的にもまだまだマシなんじゃないですか?
沖縄好きがどんどん増えていいんじゃないですか。<<



「観光業があるから沖縄はまだマシ」


いちいち詳細は避けますが、「観光地としての沖縄」で金儲けしようとする本土系や外資系の資本によって食い荒らされたりしている現実、観光業でしか成り立たないようにした沖縄の歴史と現実を全く無視した書き込みではないでしょうか。



在日米軍基地の75%が沖縄に集中し、そのうち、20%が沖縄島に集中していることは多くの方が知っていると思います。
しかし、その土地がもともと沖縄の人たちの土地であり、米軍が銃剣とブルドーザーで奪い取った土地であることはあまり理解されていないのが現実のようです。基地ははじめからあったという認識でしょうか。



その広大な面積を占拠している基地があるが故に、生活道路網がいたるところで寸断されていること、そして、地産企業も起こせず、失業率はたえず「本土」の2倍以上という現実。最低賃金が低いため、一人が二つ、三つと仕事を掛け持ちしてやっと食いつないでいる現実や仕方なしに観光でしか飯が食えないようにされていることを無視しているのではないでしょうか。



>>そんな頭デッカチなことばかり言ってるから、沖縄の未来がみえないんですよ。<<


これはもう沖縄の人たちに対する侮辱でしかないと思うのですが、いかがでしようか。
米兵によって女性が暴行され、あるいは殺されたり、家に不法侵入してきたり、交通事故を起こしても逃げ得をかましたり。そんな事件・事故が頻発している沖縄。被害を受けた人の苦しみは自分たちの苦しみだとして、多くの人びとが米兵がらみの事件や事故が起こるたびに米軍に抗議する集会を開き、基地を撤去させようと声を上げています。
そういう現実を語れば、それは頭デッカチなんでしょうか。



沖縄の未来が見えてこないのは、沖縄の人たちの責任なんでしょうか。
日本は敗戦と独立を引き替えに沖縄を米軍に売りました。
27年間も。
その間日本は高度経済成長とやらで、ちっぽけな「平和」に浸っていました。
その間、沖縄は米軍政の下で無権利、無秩序、治外法権、人権無視の状態に置かれていました。
「日本復帰」後も米軍基地は存在し、機能が強化され続けています。
それらの流れは全て基地問題や戦後問題など頭でっかちなことばっかり言っている沖縄の人たちの責任なんでしょうか。
沖縄の未来を阻んでいるのは、米軍基地を沖縄に押しつけている米国と日本政府ではないのでしょうか。
そして、そのことに何の痛みも感じない、抗議の声を上げない私たちなのではないでしょうか。
日米両政府の責任と私たちの責任の濃度は違いますが。




>>沖縄の文化が好きになるのも、空や海が好きになるのもいいんじゃないですか。
そこに基地問題を忘れてくれるなあー的なことを言われても正直。。。<<




何度も言いますが、私も沖縄の自然や文化、料理が好きです。
近くにある沖縄料理のお店にもよく通っています。
沖縄を好きになるのはどんなきっかけでも、そんなこと、一人ひとり違うのは当たり前です。
それを問題にしているのではありません。
基地問題を優先しろだなんて、一言も言っていませんし、言える資格も権利もありません。



逆に、基地のことを気にしないように、「片時も忘れるように」しようとしているのは、この方何ではないでしょうか。




>>本当にあなたは政治団体さんなのですか。<<


なにか、ひとこと言うと、すぐこういう反応する人が増えてきました。
以前にも書きましたが、とある書き込みに「美人」という単語を付けなくても、その書き込みは成立するんじゃないですかとある方にコメントを差し上げたら、横入りの方が「あちら系の圧力団体か」などと書き込まれました。



「あちら系の圧力団体」ってなんでしょうか。
皆さんはわかりますか?



また、日本という国や政府がやってきたことを事実に基づいて知っておく必要がある。それを未来に活かしていかなければと言うことを書き込んだりすると「反日左翼」だとレッテルを貼る方もおられました。



私をご存じの方は、私がどんな人物なのかをよく理解していただいていると思います。と思いたいだけなのかもしれませんが。
顔が見えない関係って怖いですよね。言葉や文字が一人歩きするし、でも、言葉や文字って、いったんはなしたり、書いたりすると社会性を帯びてくる、ある意味、怖いもんなんですけどね。


私も肝に銘じて、慎重にしたいと思っています。



さて、最後になりましたが、


>>もう一人、私の沖縄好きに反論する人がいましたね。つむぐさんとかいう人にも伝えておいてください。気が合う人たちで沖縄好きをやっつけろーみたいに団結してください(笑)<<



この一連の書き込みは、このブログ主さんが、私やはる。さんに狙いを定めて書き込まれていることがよくわかります。
私はあくまで、ヤマトゥンチュの立場から、はる。さんはウチナーンチュの立場から「沖縄が大好き」って言う方々に、「基地がある沖縄も沖縄なんですよー」「戦争は過去のことではなく、今も続いているんですよー」「基地と隣り合わせ、危険と隣り合わせに生活している人びとが住む島、沖縄の現実も知っていきましょう」とそれぞれのブログで、お互いの思いを書き込んでいます。



それをひとくくりにして、はじめから自分だけのバリアを張ってしまって、寄せ付けない書き込みはいかがなものでしょうか。

(ここまで)







タグ :沖縄


Posted by つむぐ at 21:26│Comments(0)
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