沖縄にとって8・15とは

2007年08月15日

きょうは「終戦記念日」という名の日本帝国主義が敗北した日。
アジアに覇を求め、何千万もの命を奪った侵略戦争が終わった日。
この日を迎えて、うちひしがれる人、喜んだ人、それぞれだったと思う。どちらにせよ、「本土」では戦争が終わったのである。

しかし、沖縄では依然日本の敗残兵と米軍とのゲリラ戦が続いていたのである。

沖縄を「本土防衛」のために捨て石にし、終戦でも沖縄を放置して戦場化を続けさせて犠牲を強い、アメリカの植民地へと売り渡し、戦後民主主義、高度経済成長を満喫することで沖縄を再び、三度切り捨てた日本という国。
沖縄での終戦は9月7日。
わずか3週間というなかれ。

この認識のズレが日本と沖縄の融合できないズレなのかもしれない。

作家の椎名誠さんはある雑誌で次のように言っている。


「蒼い海も守礼の門も国際通りもいいけれど、沖縄を旅する観光客は、こういう(註=佐喜真美術館の沖縄戦の図)、ついこのあいだこの島が直面していた受難の事実にもっと触れなければ、この島を旅する意味はないと思った。
東京の空港から多くの観光客と一緒だった。南島にいく喜びで若者を中心にした彼らレジャー客は、羽田空港のあたりから興奮しており、若い娘はみんなヘソをだし、若い男らは首や耳にじゃらじゃらしたものをぶら下げて、まあいまどきのダラシナーイ風俗で騒がしく移動していくのを沢山見た。そういう彼らに少しは遊興とは別の沖縄の苦難の歴史に触れろ、などという重苦しいことは言わないが、彼らを育てる日本の国の姿勢は問われるべきだと思った。」




Posted by つむぐ at 13:48│Comments(2)
この記事へのコメント
こんにちわ。4年前に旦那と沖縄に行った時、旦那がひめゆりの塔をどうしても見たいというので行きました。
糸満市までバスで行き、その先のバスが1時間来ないというので歩いて向かうと、途中に「第一外科壕」というカンバンがありました。実際見てみるととてもショックを受け、手を合わすことしか出来ませんでしたが、歩いてこの壕を見つけることができてよかったと二人で言い合いました。
私は普通の沖縄好きの30代後半の女性です。でも戦争のこと、学校で習ったことは忘れないつもりです。

8・15の記事、本当にありがとうございました。
これからはココロに留めておきたいと思いました。
Posted by つきもも at 2007年08月15日 18:38
つきももさん
こんにちは
私も実は沖縄が大好きなんですよ。大好きだからこそ、沖縄の人たちの苦しい思いや心からの願いを受け止めていかなければと思っています。椎名誠さんの言葉は「沖縄スタイル」という雑誌に載っていました。
Posted by つむぐ at 2007年08月16日 15:23
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