大分合同新聞より

2007年08月21日

薬害肝炎九州訴訟 実名公表した福田さん講演

大分合同新聞より

「薬害肝炎訴訟を支える会・大分」で講演、出版した手記を手にする福田衣里子さん


約50人が参加し、福田さんの話を熱心に聞いた
 国は責任を認めよ―。薬害肝炎九州訴訟で実名を公表している数少ない原告の一人、福田衣里子さん(26)=長崎市=が十九日、大分市内で講演した。突然、感染を知らされ、戸惑い苦しんだことや、訴訟の中でわいてきた使命感などを、ときに笑顔を交えて語った。

大分合同新聞より

 福田さんは、出生直後、出血を止めるために投与された血液製剤「クリスマシン」で感染したとみられる。感染が分かったのは二十歳。「いつ結婚しようか、どんな職業に就こうか、夢を多く語っていたときだった。死に至る病気だと分かり、恐怖を感じた」と振り返った。
 肝炎のインターフェロン治療は、高額な医療費がかかる上に、副作用も少なくない。福田さんは二度目の治療でようやく数値が改善されたが、完治ではなく、定期的な検査はずっと欠かせない。「出産は大丈夫なのか、治療自体に副作用はないのか」など将来への不安は残ったままだ。
 「治療だけでもきついのに、裁判はきついし、怖いとも思った。そんな中、家族でもない人たちがチラシを配り、裁判を支えている姿に感激した。つらい話を聞いてくれる人ができた」―。訴訟を通じ、多くの人に出会ったことで心強く感じたという。
 現在、全国に三百五十万人の肝炎患者がいるという。「安心して治療できるよう国に責任を認めさせたい。自分の中でのみ込んで解決するのでなく、つらくても声を上げ、社会に訴えなければ」と実名公表に至った気持ちを話し、「肝炎にかからなければつまらない人生だったかもしれないとさえ考えることができるようになった」とほほ笑んだ。
 九州訴訟弁護団の佐木さくら弁護士は、「四地裁の判決では国の責任を認めているにもかかわらず、厚生労働大臣はいまだに患者に会おうとしない。係争中に病状が進み、死亡する原告もいる。国は早期に、和解に向けた交渉のテーブルに着いてほしい」と訴えた。

薬害肝炎訴訟
 汚染された血液製剤が原因でC型ウイルスに感染したとして、国や製薬会社に損害賠償を求めている訴訟。5地裁、4高裁で係争中。7月31日の名古屋地裁判決は、クリスマシンなど3種類の血液製剤について、国や製薬会社の法的責任を初めて認めた。
 九州訴訟は、福岡県などの10人が2003年4月、国と製薬会社に対し提訴。06年8月、1980年以降に血液製剤を投与された原告について、国と製薬会社に賠償義務があると認定。国と製薬会社、原告ともに控訴している。原告は県内の20歳代女性も含む51人。

(大分合同新聞より)


福田衣里子さんを囲んでの交流会を
9月16日(日)南草津の草津市立市民交流プラザ(フェリエの5階)で
開きます。
肝炎に関心のある方はぜひお越しください。
心よりお待ちしております。






Posted by つむぐ at 11:53│Comments(0)
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