大きな一歩だけど・・・

2008年01月08日

薬害肝炎:救済法案が可決、衆院通過 11日成立へ
大きな一歩だけど・・・
 薬害C型肝炎訴訟で被害者全員の一律救済を目指す「感染被害者救済給付金支給法案」が8日午後、衆院本会議に与野党共同の衆院厚生労働委員長提案の形で緊急上程された。同法案はただちに採決され、全会一致で可決し衆院を通過した。参院に送付され、11日に成立する見通しだ。

 同法案は前文で薬害C型肝炎に対する国の責任に触れ、肝炎患者に対しては、裁判所がカルテなどで血液製剤の投与と発症の因果関係を認めれば、症状に応じて1200万~4000万円を支払うとしている。給付金の請求期限は5年間。

 採決に先立ち野党側は(1)給付金請求期限の延長(2)カルテ以外に手術記録なども判断材料に活用(3)投薬証明は患者本人の記録なども考慮(4)全肝炎患者への早期の医療費助成--など5項目の検討課題を衆院厚労委員会決議として表明することを求め、与党側も受け入れた。これに伴い、与党提案だった法案はいったん取り下げられ、厚労委員長提案に変わった。決議案は同法案とともに、同委員会で可決された。

 与党は、薬害に限らず肝炎患者を広く救済する「肝炎対策基本法案」を衆院に提出し、救済法案との同時成立を目指したが、民主党が提出した対案との調整がつかず、民主党案とともに継続審議となる。【大場伸也】

毎日新聞 2008年1月8日 13時15分

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年末の急展開で、薬害肝炎被害者への「一律救済」という四文字が躍ったせいか、肝炎患者すべてが救済されるかのような雰囲気が出ているような気がします。いや、はっきりと「あんたらお金もらえて良かったね」などとねたみ、ひがみ、中傷、誤解、錯覚、そして、患者いじめのような言辞が飛び交っています。

この法律で救済されるのはあくまで、投与を証明された患者だけであり、350万人と言われる肝炎患者すべてが救済されるわけではないのです。投与を証明するカルテがなければ、救済の対象にはならないのです。
しかも、血友病を治療するのに「フィブリノゲン」を投与され、C型肝炎に感染した患者は救済の対象外なのです。

全国の原告、そして弁護団が命を削って勝ち取った「救済法」をさらなる肝炎対策へとつなげていくためには、これからが本当の闘いだと言えます。

大きな一歩。だけど、次につながる一歩にしなければ。
歩みを止めてはならない。






タグ :肝炎


Posted by つむぐ at 15:18│Comments(0)
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