自分史3=改めてC型肝炎闘病記その2
2009年01月19日
2 どうも大変な病気らしい
だから、「C型慢性肝炎」だと言われても思い当たる原因が分からなかった。
しだいに、気になりはじめた。書店でC型肝炎に関係する本を何冊か買い求めた。
インターネットでも調べてみた。
C型肝炎患者のホームページやブログにも行き着き、読みあさった。
それによると、おもに出産時や外科手術の際の出血を止めるための止血剤(フィブリノゲンなど)が原因であったり、私の年代なら、小学校で実施された予防接種の際の注射器の連続使用(まわし打ち)が原因であったり、輸血であったり、不衛生な穴開けによるピアス、入れ墨も‥‥。
そして、このC型肝炎は自覚症状がないために、気がつかないまま放置しておくと肝硬変、肝ガンへと進行して死んでしまう‥‥。
恐ろしい言葉が、文字がこれでもかこれでもかと並んでいた。
担当の医師にたずねた。
「私は何が原因なんですか」と。
質問に対する医師の答えは
「消去法で考えると予防接種の際の注射器のまわし打ちだろうけど、これだという原因は分からない。だが、今は原因を突きとめるために時間を費やすより、検査するたびにウィルスの量が多くなっている活動真っ最中の肝炎をまず治療することが第一課題」
「このまま放置しておけば、間違いなく肝硬変になり、肝ガンへ進行する。あと10年の寿命は保証するけれど。その後は・・・」
「な、な、なんだと~」
問答無用とも言える言葉だった。
しかも、治療に入ると副作用で発熱、悪寒、頭痛、倦怠感、筋肉・関節痛などインフルエンザのような症状が出る。
うつ病、けいれん、意識障害、知覚障害もでる。血圧低下、発疹、かゆみ。白血球が減り貧血に。血小板が減り止血しにくくなる。
食欲不振になったり、頭髪が抜けるとも。さらに、治療したからといって、完全に治るとは限らない。
完治する確率は20~30%。医療費もワンクール(一年)で最低100万円はかかるとも・・・。
う~ん。唸るしかなかった。
3 肝生検で
一ヶ月ほど悩んで末、その年の8月26日に入院。
そして、翌27日、肝生検をやった。
肝生検というのは、細く長い針を皮膚の表面から直接肝臓に刺して、肝臓の組織を採取し、顕微鏡で肝臓の状態を調べる検査。
ベッドに寝かされたまま治療室(処置室)に運ばれ、右手を頭の下に置いて、少し左に傾く。エコーで場所を確認して局部麻酔。そして、鋭利な刃物で身体を切られるような感触。これからというときに血圧が(上が70)低下。一時中断。10分後、少し回復したので一気に検査を実施。身体の中に針が入ってくるのが分かる。「バシッ」という鈍い音で終了。
「出血もなく、きれいですよ」と執刀医。
それにしてもその後に腹に撒いた「圧迫止血帯」はキツイ。身体を動かせないために尿瓶で何度も排尿。夕食が配膳されてくるが、全く身動きできないので、仕事を終えて見舞に来てくれていた連れ合いに食べさせてもらった。朝から絶食だったので、このときの食事のうまかったこと。むしゃぶりつくという表現がぴったり。
翌日午前10時前、19時間ぶりに圧迫止血帯が解かれ、午後1時過ぎには自力でトイレにも行けるようになった。
その日の夕方、担当の看護師から「肝生検の際、血圧が異常に下がって、手足が冷たくなっていた。よくご無事で生還されましたね」と冗談とも本気ともとれる言葉が…。
こうやって、肝炎の治療に入る前の検査が終わった。
(つづく)
Posted by つむぐ at 01:19│Comments(4)
この記事へのコメント
うちの母も 今 思えばC型肝炎だったのかもしれません。
出産時に止血剤を使ったと聞いてましたが、さほど その時は
気にもとめませんでした。
肝臓が悪い→B型肝炎→大腸にポリープ→肺がん
病気と縁の切れない日々だったことを思い出します。
がんばってくださいね~
出産時に止血剤を使ったと聞いてましたが、さほど その時は
気にもとめませんでした。
肝臓が悪い→B型肝炎→大腸にポリープ→肺がん
病気と縁の切れない日々だったことを思い出します。
がんばってくださいね~
Posted by いるか
at 2009年01月19日 13:56

いるかさん
40人に一人が肝炎に感染しているなんて、ものすごい国民病だと思うんですが、理解されないことにいらだちさえ覚えます。
いるかさんは大丈夫ですか?
40人に一人が肝炎に感染しているなんて、ものすごい国民病だと思うんですが、理解されないことにいらだちさえ覚えます。
いるかさんは大丈夫ですか?
Posted by つむぐ at 2009年01月19日 20:48
そんなに多いんですか・・・
人知れず身近におられるんですね~
私はまだ大丈夫?!かとは、思っています。
人知れず身近におられるんですね~
私はまだ大丈夫?!かとは、思っています。
Posted by いるか
at 2009年01月20日 17:06

>いるかさん
ただ、肝炎に感染していることに気づいていない人が多いので、講演に行っても、肝炎ウイルス検査を受けてくださいと訴えています。
ただ、肝炎に感染していることに気づいていない人が多いので、講演に行っても、肝炎ウイルス検査を受けてくださいと訴えています。
Posted by つむぐ
at 2009年01月20日 21:02

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